Q 友人が東京で就職した際に身元保証人となったところ、その後友人は福岡に転勤となりました。私は保証人を続けなければならないのでしょうか。
身元保証人とは、使用者との間で労働者に関する身元保証契約をした第三者を指します。身元保証契約とは労働者が使用者に損害を与えた場合に、身元保証人が損害を賠償するという内容です。業務に関係のない第三者の負担が過酷にならないように、身元保証に関する法律という法律が身元保証人を保護する規定を置いています。この法律は強行規定と呼ばれるものであり、この法律に反する特約を結んでも無効となります。
たとえば、本件のように、労働者の勤務地に変更があり身元保証人の監督を困難にするときは、使用者は身元保証人にその旨を通知しなければなりません(身元保証に関する法律3条2号)。そのような通知を受け取った身元保証人は将来に向かって身元保証契約を解除することができます(身元保証に関する法律4条)。