Q9 残業代はどうやって請求するの?
埼玉県在住 Yさん
残業代請求を弁護士に依頼した場合,どのような流れで事件処理がなされるのですか?また,期間や費用はどのくらいかかりますか?
Answer:交渉であれば2ヶ月程度で終わりますが,長引くと訴訟で1年近くかかる場合があります。また,当相談所では初期費用は原則としてかかりません。
1 事件処理の流れ
残業代の時効は2年ですから,まずはその進行をとめるために内容証明郵便で残業代を請求する意思があることを明らかにします。まずは交渉を実施し,相手方が任意に支払うよう交渉します。
相手方が残業代の支払を拒否または懈怠した場合には訴訟提起や労働審判の申立てをすることになります。
2 期間
交渉で終わる場合には2ヶ月程度あれば十分です。
しかし,訴訟になると長引くことが予想されます。 特に,タイムカードなど残業時間を示す入手が困難である場合には訴訟が長引く可能性があります。 訴訟になった場合には6ヶ月~1年はかかると考えた方がいいでしょう。
また,訴訟以外で,強制的に残業代を請求する方法としては,労働審判という手続があります。 労働審判の場合には,約3ヶ月程度で終了します。 ただし,訴訟と比べて,支払われる額が低くなる可能性があります。
交渉,訴訟,労働審判のうち,どの手続を実施するかは,十分に相談した上で,お互いの合意のもとで決定させていただきます。
3 費用
労働者の方が残業代を請求する場合,初期費用は原則としてかかりません(ただし,訴訟提起や労働審判の申立てをすることになった場合には実費として3万円をお預かりし,事件処理後に精算させていただきます。)。事件処理が終了し,残業代が支払われた場合には,その金額の21パーセントを報酬金として頂戴します。
費用について,詳しくはコチラをご覧下さい。